国立西洋美術館http://www.nmwa.go.jp/index-j.htmlというと、コレクションのオーギュスト=ロダンの彫刻が前庭に待ち構えている印象が強い。
資料展示(新館休憩室)前庭彫刻 免震化と修復
これまで美術館前庭の彫刻は企画展示館の増設工事のため、一時的に撤去してありましたが、工事の完了に伴い随時再設置されることになりました。1998年度には、その第一回目の作品としてロダン作の《地獄の門》に、阪神淡路大震災の教訓から、将来想定される巨大地震に対応できる免震装置を付加し、また彫刻本体に新しい補強や表面保護の処置を行い復旧させました。1999年度は、同様にロダンの《カレーの市民》と《考える人》の2体を修復処置し、新たな免震台座にのせて前庭に戻しました。 半永久的な展示方法として屋外彫刻の免震化は我が国でもまだ技術的に確立していませんが、《地獄の門》では先進技術に職人技の粋を集めて一つのプロトタイプを完成させることが出来たと思います。また、《カレーの市民》と《考える人》では、それぞれの彫刻本体の形状や重量に配慮し、《地獄の門》とは異なる機能、性能の装置を採用しました。さらにこれらの彫刻の再設置では、彫刻の保存と地震対策の両面で安全率を高めるべく、弱い部分の補強や台座への固定方法、台座内部の構造などに詳細な検討を加えた上で作業がなされました。表面処理についても保護層の塗布とともに、自然な色調の調和を取り戻すべく、以前の補彩を除去し、新たな処置を行いました。 この資料展示では、98年度と99年度に実施されたこれらの彫刻の免震化と修復の工程を、写真、実物資料、模型、ビデオなどで紹介しています。
ってなことでいつもの黒ピカ彫塑は囲いがしてあったのですが、代わりといっちゃーなんですが、マティス作のブロンズ彫刻が展示してありました。初めてみたし、そんな作品が存在するとはしらなかった。晩年の色、形の研ぎ澄まされた切り紙作品が有名で『色彩の魔術師』と呼ばれる彼ですが、それも全て色のインスピレーションの元となる形態追求の結果なのかな。と。
普通彫刻作品というのは粘土で雄型を塑像し、それを石膏等で覆い雌型を作り、ブロンズ等を流し込んで鋳造するんですが(専攻分野じゃないので詳細曖昧)。マティスは石膏を直堀りしてたそうです。なんとも性急な彼の逸話です。

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